推しが卒業を発表しました。

※タイトルに疑問を感じたかもだけど5年前の話()

 

 

 

 

"ずっと思い描いていた夢がある。

自分の経験を言葉にして、自分が哲学に救われたように誰かの拠り所になれるようなものを作りたい。

人生は途中で戻れない。

死ぬ間際に生まれ変わったらまた同じ人生を送りたいと思えるような生き方をしたい。"

 

目を輝かせながら、楽しそうにとめどなく溢れ出てくる彼女自身の将来についての言葉たちを聞いた時、彼女が思い描く遥か遠い未来には"ユニット"も"彼"も存在していないことを悟り、別れが近い未来に訪れることを意識するようになり始めたのが確か私が高校2年生の頃。

 

その数ヶ月後、彼がずっと胸に秘めていた大きな大きな決断をついに発表した5年前のあの日、想像してたより早い、あまりにあっさりと突然訪れた別れに、バイトの帰り道で立ち尽くしていた私の携帯には、発表を聞いて心配してくれた友達からの連絡が何通もきていて。

でもわからないとしか返せなかった。

 

 

だってわからないんだもん。

何年間も当たり前のようにそこにいてくれた人が居なくなるなんてよく考えなくてもわからない。

 

嬉しいときには真っ先に伝えてた

楽しいときには一緒に共有してた

悲しいときには励ましてもらった

辛いときには背中を押してもらった

頑張ったときには誰よりも褒めてくれた

環境が変わったときには1番に報告してた

 

姉のように、兄のように、家族のように

いつでも当たり前のように傍にいてくれてたから、

顔をあげた先には、声をかけた先には

いつも貴方が優しく笑っていてくれてたから、

何年もそれが続いてたから、

居ない世界が想像もできなかった。

 

彼女が、彼が、居ない世界を想像できる日がきたら、

その時が別れの時だと思ってた。

だから心の準備なんてできてなくて、というか準備するつもりもなかった。

 

 

「一度進むと二度と戻れない人生の中で、悩んでいる暇など無く、考えながら走り続けなければ目標に到達できないほど過酷なものです。」

 

彼が書いていた通り、私が気持ちを整理しようとしてる間にも、次に会ったときにはどんな話をしよう、どんな気持ちで送り出すか考えてる間にも、タイムリミットは刻一刻と迫ってきてて。

会って、姿を見て、言葉を交わして、その時に芽生えた気持ちをひとつひとつ消化していくしかなかった。

 

 

「寂しい思いをさせたよね」

ー寂しがってたらきっとごめんねって思うだろうけど、私はごめんねって思いながら卒業してほしくないよ。

「ゆなは強くなったね」

ーいつかは来るってわかってたから大丈夫だよ。

「やっぱり、さすがゆなだね。」

 

大切な人の前では強がるところが私たちは似てるねって昔言われたことがあるからなんだろうけど、そう優しく笑って言ってくれた。

私は貴方のファンだから、貴方が好きだから、

誰かの涙が拭えるなら無力な人間なりに強がりたい。

そんな貴方の姿を心の底からかっこいいと思ったから。

 

 

応援していた4年半、1560日間もの日々の中で

私は、傍にいることしか出来なかった。

でも彼は、発表から卒業式までの14日間という決して長くはない日々の中で、「ゆながずっと傍にいてくれて嬉しかったし心強かった」と何度も伝えてくれた。

 

 

「ゆなは俺にとって大事な存在だし、それはこれからもずっと変わらないよ。」

「俺らはお互いに大切な存在なんだってことがちゃんとわかって終われてよかった。」

最後に残してくれたこの言葉は"彼のファンである私"の人生を最後まで彩って照らしてくれた。

本当にその通りだったよ。何年経ったって今でも貴方は大切な存在です。

 

 

 

5年前のあの14日間で、私が何を感じたのか、何を得たのか、それは今でもはっきりとはわかっていないけど、ちゃんと悲しむために、ちゃんと笑えるために、神様がくれた時間だったような気がする。

心が置いてかれないためには絶対に必要な時間だった。もしあの時に心を置いていってしまっていたら、きっと気づけなかったことは山ほどあるし、何より大好きな人の卒業をこんなにいい思い出にできなかったと思う。

 

対個人との関わりの中で芽生える気持ちに間違いなんてあるわけなくて、関係性が違えば気持ちの種類も無数にあって、だからこそ卒業という別れに直面したときに、無数の気持ちが全部表に出てきて混乱してしまうんだと思う。

 

楽しかった時間があるから寂しくて

幸せだった瞬間があるから悲しくて

大切な人だから応援したくて、味方でいたくて

大好きだからこそ信じたくなくて

 

相反する気持ちがある間ってめちゃくちゃ苦しいけど、でもその時間があった分だけきっと残された日々の中に転がってる小さな幸せをたくさんたくさん心は吸収してくれるようになると思う。というか私はそうだった!

聴き慣れた歌を歌ってることが、見慣れたダンスを踊ってることが、大好きな人たちの中に大好きな人の笑顔があることが、呼ばれ慣れた名前を聞き慣れた声で呼んでもらえることが今までの何倍も何百倍も幸せに思えた!当時は考えもしなかったけど、今ではそれはきっと心が苦しんでた時間があったからな気がしてる。

 

 

 

私は正直に言うと、彼が風男塾にいてくれてよかったと思うと同時に、卒業してくれてよかったとも思ってる。(もちろん良い意味で)

 

だから、今はまだあの6人が大好きだからすっっっごく寂しいし、いっそのこと終わってくれれば…なんて風に思ってしまったこともあったけれど、今回も彼のときと同じように思えたらいいなぁって気持ち。

 

今まで8人もの卒業を見届けてきたわけなんだけれど、1番今までの中で不安はないからこそ、そう思える日も近い気がしてる。

 

 

 

 

「みんなが大好きな風男塾を俺が守っていかなきゃ」と言っていた、過去と比べてしまっていたのにいつしか「今の俺たちめっちゃ良いでしょ!?」と聞いてきた、「10周年を無事に終えたら卒業と考えていた」

そんな光黄くんが卒業を決意できた風男塾だから、

 

少しマイナスなことを書いてしまった手紙を読んで、「風男塾をずっと好きでいてくれてる、応援してくれるゆなのその気持ちに応えられるように俺頑張るから」と言ってた来音くんが、自分が1番大事にしている直感で今なら離れられるって思えた風男塾だから、

 

きっと大丈夫だよね( ◜◡◝ )